展示について
鄭成功記念館は、生家部分と休憩所部分に分けられ、それぞれ展示が施されます。
各展示ゾーンについては、次のとおりです。
鄭成功生家展示ゾーン
生家展示ゾーンについては、部屋ごとにそれぞれ展示が行われ、鄭成功の人物像を伺い知ることができる展示や当時の生活空間を演出しています。
媽祖像室
鄭成功と海の神
平戸市有形文化財である媽祖像及び台湾から寄贈された台南市鹿耳門天后宮寄贈間祖像、彰化県鹿港天后宮寄贈媽祖像が展示されているほか、奥には鄭成功文物館所蔵の鄭成功書(複製)や鄭成功肖像(複製)が展示されています。
和室
鄭成功一家と当時の生活空間
鄭成功一家が仲むつまじく暮らす当時の生活を演出しています。
囲炉裏部屋
鄭成功の父鄭芝龍の功績
鄭成功の父芝龍は、貿易商でもありました。この部屋では、芝龍が貿易商であった功績をしるす展示を施しています。
使用人室
国姓爺合戦の時代背景
鄭成功は、「抗清復明」を掲げ清に立ち向かうと共に、オランダ統治下にあった台湾を開放するなど軍人としての側面を持っています。ここでは、鄭成功が軍人であった側面をしるす展示を施しています。
土間
エントランス
展示のエントランス部分となっており、玄関から入ると鄭芝龍が海外貿易に使用したとされる船の模型が展示されています。
休憩所展示ゾーン
休憩所ゾーンには、側面に鄭成功生涯年表や敷地内における鄭成功関連施設や鄭成功ゆかりの催事のご案内を行っています。
鄭成功生家 | 構 造:木造平屋建瓦葺 面 積:建築面積 73.31㎡ |
---|---|
休憩所 ・便所 | 構 造:木造平屋建瓦葺 面 積:建築面積 74.22㎡ |
開館時間 | 午前8時30分〜午後5時 |
入館料 | 無料 ※施設内に施設の維持管理のため募金箱を設置しています。ご協力下さい。 |
休館日 | 毎週水曜日、12月31日〜1月1日 |
記念館屋外(敷地内)にあるもの
ナギの木
鄭成功記念館の横に、幼少期の鄭成功が手植えしたとされるナギの木があります。
ナギの木は、マキ科の常緑高木で、各地の神社でご神木として植えられた木として知られています。「海が凪ぐ」、苦難を「なぎたおす」など、その名前の由来から航海の安全や平安を祈るみそぎの木として開運・厄除けの木とされています。また、葉が裂けにくいことから、縁結び・商売繁盛にも通じる大変縁起の良い木とされています。
鄭成功母子像
母子像は、地元町民が鄭成功の功績を顕彰していく中で、鄭成功の幼少期の教育に多大な貢献をした母マツに関するものが地域に無いということで、地元町民及び有志が寄付を募り平成20年(2008)11月30日に建立したものです。
なお、母子像のデザインは、鄭成功子孫第11代、鄭万進さんが行いました。
鄭成功記念館整備の歩み
2010年度 |
|
---|---|
2011年度 |
|
2012年度 |
|
2013年度 |
|
2016年度 |
|
2024年度 |
|
メイン展示品
媽祖像(平戸市有形文化財)
媽祖(まそ)とは、航海・漁業の守護神として、中国沿海部を中心に信仰を集める道教の女神です。この媽祖像は、形状から元々船中に安置されていたものと推察され、随神(千里眼・順風耳)2体と共に一対とされています。また、この媽祖像は、成功の父芝龍が裏山に祠をつくり、祀ったと伝えられています。破損が烈しかったため、京都美術院国宝修理所で平成2年12月に修復されています。
媽祖像
樟材一木彫り 像高28cm
随神(千里眼)
媽祖の手下の鬼として順風耳と共に一対とされています。なお、千里眼は、天帝に使え、天上から下界のすべてを見通している神ともされています。
樟材一木彫 高19cm
随神(順風耳)
媽祖の手下の鬼として千里眼と共に一対とされています。なお、下界の万事を聞き知る神ともされています。
樟材一木彫 高19cm
台南市鹿耳門天后宮及び彰化県鹿港天后宮寄贈媽祖像
1997年4月、第8回台湾親善訪問団が、台湾の台南市鹿耳門(現在の天后宮)、彰化県鹿港の媽祖廟を訪れた際、「一層の友好促進に」と地元住民からそれぞれ一体ずつが送られています。
※鹿耳門天后宮には、鄭成功の旗艦に奉祀された媽祖様が祀られており、1997年に分霊を受けた媽祖像が寄贈されています。
台南市鹿耳門天后宮寄贈媽祖像
高さ 約64.0cm
彰化県鹿港天后宮寄贈媽祖像
高さ 約47.0cm
鄭成功書(複製)
開山神社(台湾台南市)に平戸松浦家より寄進されたもので、現在、オリジナルは台湾台南市の鄭成功文物館に所蔵されています。
年代:明永暦年間(1647〜1662)
鄭成功肖像(複製)
鄭成功の肖像に関して、様々な伝承が残されていますが、オランダの文献によると、鄭成功は中柄の身長で色白、端正な顔立ちで眼がきつく、髪もぱさぱさに伸ばされていたとのことです。
年代:明永暦年間(1647〜1662)